クラシック音楽を中心に、芸術作品の世界を探訪する講座。
※ビデオはオンにしてご参加をお願いしております。
今後の日程につきましては決まり次第ご案内いたします
【講座内容】
3月、4月【音楽を通じた対話について】
音楽をはじめとした芸術がなぜ求められているのかという問いに対する答えのひとつとして、私は直接の話し言葉ではできない対話がそれによって可能になるからということがあると思っています。なにか日常口にする言葉では言い表せない思い、人にどう説明しようとしても説明できない思いを抱いたり、矛盾に突き当たったときに、人は芸術を求めるのではないでしょうか。そのような思いは、芸術表現という複雑なプロセスによって生まれるものを通じてしか、他者と共有し得ないからです。
今回は、昨年12月の二胡奏者で作曲家の濱島祐貴さんとの共演での体験を軸に、その対話についてお話ししたいと思います。
アンサンブルでは、「合わせる」ことが基本に思われますが、ほんとうに重要なことは縦のタイミングを文字通り合わせることではありません。心地よい対話をするとき、相手と話を合わせようなどとは意識しないように、演奏者同士が通じ合うならば、お互いが自由に音楽に身をゆだねることで自然に調和が生まれるはずです。相手が感じていることがそのまま自分が感じていることに重なり、自分が感じていることを相手も同じように感じる。それはアンサンブルの究極で、容易に到達できる境地ではありませんが、昨年の濱島さんとの演奏では、ほんの少し、そのような手応えを得ることができたように思います。そしてそのような関係が、作曲家と演奏家、演奏家と聴き手にも広がるとき、芸術を通じてしかできない対話ができるのではないかと考えています。
*以下の一本の演奏動画と、一組の再生リストをご視聴ください。再生リストについては、3月下旬まで週に一本ずつ新しいものが追加されていきますので、各自で確認の上ご視聴いただければと思います。
https://youtu.be/Xum2P3ZCc9c?si=NrJvSFLYRQFE1Pcp
https://www.youtube.com/watch?v=zT5vAr7zLYQ&list=PLEdPrUghYBhbpo5Ge8G8kcQE3kwkPnT2c
【講座日程】
●4/2(火)17:00~18:00
★3/8(金)よりお申込みいただけます
【講師】 ピアニスト、音楽評論家、桐朋学園大学大学院修士課程修了 篠村 友輝哉
【受講料】2,310円/1回 (資料代込み)
★★★受講申し込みはこちらをクリック★★★
2024.03.30更新