源氏物語を読む

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一千余年の永きにわたり、源氏物語は常に新たな創造の源泉であり続けました。現代社会をみわたしてみても、玄人事も緒方里の影響下にある作品は、ジャンルを問わず、枚擧にいとまがありません。何故かくも源氏物語は人々を魅了するのでしょうか?その答えの一つは、極言すれば、源氏物語は「わからない」ということにあります。源氏物語は、誰が、何度読んでみても、わかりません。源氏物語は核心的なことは描かないからです。ですから人々は、」源氏物語という謎に、自らの想像力で答えを出したいと願うのです。源氏物語を題材にした諸作品は、いわばその模範回答集、あるいは、その作品を創った人の求めた理想の源氏物語といってよいでしょう。源氏物語を読みながら、その場面を題材にとった絵画作品などを見ていくことで、きっと源氏物語の理解が深まり、思いもよらなかった源氏物語の姿や、あなたの求める源氏物語の姿が見えてくることでしょう。