略歴
1947(昭和22)年、鳥取県生まれ。仕事の傍ら約10年間油絵を描く。80年頃、前川千帆の木版画に出会い、生き方や画風に惹かれて独学で木版画の世界に入る。現在の作品は捨て猫を飼ったことから「猫」中心の創作。2007年~08年東京新聞夕刊「文学碑よこんにちは」連載。芭蕉「奥の細道」全編木版画を制作中、グループ展・個展等多数開催。感動的で美しい日本的余情に溢れ、凛とした作品には、猫とひとへのやさしい心が潜んでいる。
講師からのメッセージ
私は松尾芭蕉の「奥の細道」を全文章に描き木版画で仕上げ今年15年で、やっと大垣の章(最終章)へ到達する。絵に文字が入る作品は絵画評価としては低いが、私はこんな木版画が好きだから辞められない、この芭蕉翁と共に歩める時をとても満足しております。芭蕉は云います、「西行の和歌における、宗祇の連歌における、雪舟の絵における、利休が茶における、その貫通する物は一なり」芭蕉は俳諧だけを創作していたのではない。あらゆる事に興味を持ち「高く心を悟り俗に帰る」に帰着した。世間の評判から一時の名声ではない自らの充足を主眼に置き地道に歩むことこそ大切な生き甲斐となると、「その何か」は各人各様ではあるが(株)カルチャーの講座には自分の「それが」転がっている。
「青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の模様を言うのだ。(略)年を重ねただけでは人は老いない。」(サミュエル・
ウルマン)先ずは一歩を踏み出そう。