略歴
大阪市に生まれて、兵庫県・尼崎市で育つ。
東京にて大学生の時にJazzを歌い始める。
1988年にNew Yorkに渡って以来、多くのクラブや「Asian American Heritage Festival」, 「Brooklyn Cherry Blossom Festival」等のフェスティヴァルにも出演。
作詞作曲も手掛け、Jazz, Blues, R&B, Funk, Pops, African, Brazilian, 日本の音楽等多種の音楽を取り入れた独特の楽曲を生み出す。
そしてバンドを結成し、Jazzとオリジナル曲の両方を演奏。
また、アフリカの太鼓やパーカッション (Ashiko, Shekere etc) を演奏し、バンドやダンサーと共演。
2002年、日本へ演奏基盤を移すべく帰国。
世界の文化・音楽のるつぼであるNew Yorkで体験した多様性を生かした独自の音世界を作り、更に現在も進化をさせている。
そして、歌詞の内容もさることながら、“声”(響き)自体にメッセージを込めることを追求している。
また、海外生活によって得た日本感覚の再確認も、音楽活動において重要な要素となっている。
現在はJazz系の曲とオリジナル曲を歌い、ソロで活動中。
* 2005年、第24回浅草ジャズ・コンテスト/ボーカル部門グランプリ獲得
* 2012年、CD「Toshihiro Kajiyama & 肚(HARA)/Sky and Sea」をリリース
・2003年~2004年 第一楽器(大阪)にて ボーカル講師として勤務
・2005年~2022年 カワイミュージック レプレ新宿(東京)にて ボーカル講師として勤務
同校にて、2007年より発声の特別講座 『身体発声』をスタートさせる。
様々な身体操作(武道、ヨガ、各種ボディーワーク等)を取り入れたエクササイズを行い、
体幹深層部を中心に身体全体を活性化させ、発声の改善を進める。
そして、『身体発声』を更に進化させた新講座『Core Voice(コアボイス)』を、2015年に開講。
・2018年~2021年 総合学院テクノスカレッジ(東京都武蔵小金井市の専門学校)ミュージック科にてボーカル講師として勤務
・2025年秋 「つかしんカルチャーセンター」にてボーカルのクラスを開講予定
講師からのメッセージ
『 “ボイストレーニング”(声のレッスン)と、“ボーカルレッスン”(歌や曲のレッスン)』
ボーカルのレッスンは大きく分けて、“ボイストレーニング”と、“ボーカルレッスン”があります。
私のクラスでは両方を行いますが、受講者の方の希望で、そのバランスを様々に対応させていただきます。
■ [ボイストレーニング]=声のレッスン
ボイストレーニングとは、音楽のジャンルを超えて、発声の能力を高めるトレーニングです。
音域・音量・音色等々、声をコントロールする様々な能力を養うものです。
スポーツ・トレーナーのように、ジャンルやトレーナー個人の趣向等を超えて、発声を出来るだけ解剖学的・運動生理学的にとらえるのがボイストレーニングの理想です。
私が行っているボイストレーニングは、様々な要素を取り入れて、独自のトレーニング方法を、“Core Voice”と言う名前を付けて、レッスンを行っています。
“Core Voice”の詳細は、下記をご覧下さい。
■ [ボーカルレッスン]=歌や曲のレッスン
ボーカルレッスンは、ボイストレーニングと異なり、発声に関することも扱いますが、主に曲を歌って、その内容に関するレッスンを行います。
つまり、曲を歌うなかで、表現の仕方・乗り(リズム)・音程・音色等々をレッスンしていきます。
基本的にはボイストレーニングがジャンルを超えていてある程度客観的・科学的であるのに対し、ボーカルレッスンは特定のジャンルや歌い手個人の好みに応じて様々に変化していきます。
私は、Jazzを始め、R&B、Bossa Nova等、日本語も含め、Pops全般を教えています。
受講者の歌いたい曲を中心にレッスンを行います。
歌の伴奏は私がピアノで行います。
原曲のキーにこだわらずに、自分の個性が生きる最適なキーやテンポを丁寧に決めて行きます。歌を歌う上で大変重要な作業です。
キーの変換はその場で直ぐに対応します。
原曲や他の歌手のスタイルにとらわれずに、自分自身の歌を歌えることを心掛けたレッスンを行います。
『“Core Voice”(梶山式ボイトレ)の詳細』
■ “身体の芯を使った発声”と“新旧の優れた発声メソッド”の融合
Core Voiceでは、“身体の芯を使った発声”と“新旧の優れた発声メソッド”の両方を活用して、ボイストレーニングを行います。
(1) “身体の芯を使った発声”:
頭蓋骨や体幹(身体の柱)の動きを用いるボイストレーニング
発声のトレーニングには、声の出所である声帯やその近くの口腔を意識した練習は勿論大切ですが、それに加えて、体幹等身体の他の部位も活性化していくと、更にトレーニングの効果が上がります。
名称の“Core(芯)”が表すように、“Core Voice”の特徴は、発声に大きな影響を与えている身体の芯(体幹部分や頭蓋骨等)を活性化し、声と連動していくトレーニングを行います。
身体の芯である頭部(頭蓋骨の内外)・頸部・背中・骨盤・股関節等体幹が、適切な状態・動きを取れるようになると、声帯・喉頭とその周辺の運動をしっかりサポートしてくれて、発声が向上・安定します。
更に、その感覚は声だけでなく、心身の解放・開放にも繋がって行きます。
声は声帯から生まれるものですが、その声帯も身体の一部なので、当然身体の動きからの影響や制約を受けます。
繰り返しになりますが、声帯や声帯周辺の運動のトレーニングを優先する必要がありますが、体幹部や頭部の内外のエクササイズを加えて、身体の深層を活性化し、身体と声帯やその周辺を繋げることで、より発声が上達することが分かってきました。
発声には声帯周辺も身体全体も、その両方が重要であると確信しました。
“Core Voice”では、ヨガや古武術系に影響を受けた既存の様々なボディーワークや、私がこれまでの経験で得たオリジナルの訓練方法を行っています。
代表的なものを下記に挙げておきます。
【例】
[全身(首より下の体幹)]
・腰割、肩入れ、インナーマッスル(腸腰筋、腰方形筋等)のエクササイズ、命門の解放を意識した呼吸練習等
・肩甲骨:喉頭を支えるのに、肩甲骨のこわばりを取り除いて正しい動きを行うと発送が安定します。“立甲”等
[頭部(表面と内部)]
「クレニオ・セイクラル・セラピー」(表情筋の運動や蝶形骨の意識)等の活用
・表情筋の動きが頭部内側の筋膜を動かし、それが声帯と喉頭の運動に良い与える影響を与える連動を利用します。
・特に強張りが大きい咬筋を緩めて、顔の表面と内部両方の動きを活性化させます。
(2)“新旧の優れた発声メソッド”:
“Core Voice”では、上記の身体の訓練だけではなく、新旧の優れた様々な発声メソッドを取り入れています。
ここでは、その優れたメソッドを簡単に紹介する程度に留めます。
・フースラー・メソッドから
喉頭懸垂機構の訓練、純粋な裏声、裏声と地声の分離→融合等
・SOVT訓練(Semi Occluded Vocal Tract exercises)から
Lip Roll、ハミング、ストロー・エクササイズ(+ペットボトル)等