略歴
1939年京都市生まれ。京都府立大学文学部国語学科卒業後学術出版「綜芸舎」経営。 拓本家として日本の多くの文化財の拓本を展覧会で発表。フィンランドの世界版画会議で拓本のデモンストレーションをする。また表装家として数年ごとに東京銀座鳩居堂で個展を開催。カルチャースクールや芸術大学で表具の指導。著書『掛軸の作り方』『裏打ちのすすめ』『額と屏風を作る』『巻物・折り本つくり』作品集『拓の装い』『書の装い』 08年にNHK海外への日本文化紹介番組「掛軸」やNHKで表具制作で出演。TBSの番組に作品10点展示。
講師からのメッセージ
表装は中世から盛んになった美術を飾ったり、室内を装飾する掛軸や屏風、額、巻物を作る表具師による伝統工芸です。今は和の空間が減って、表具師の人口も減りました。私の教室では四十年以上にわたって、一般の方に表具を教えることで裾野を広げてきました。特徴は人様の作品を仕立てるのではなく、自分の作品やお友達の作品を仕立てて、楽しみながら作業することです。個性があって、作業は早いが少しざっくりとした仕上がりになる人、なかなか進まないが丁寧に仕上げる人など、いろんな方が来られます。マンツーマンで責任をもって仕立てを手伝いますので、半年に一度は素敵な掛軸などを家に飾れます。若くても年齢を重ねてもできる工芸です。